日本国内では滋賀県から岐阜県にまたがる伊吹山のみで見られるイネ科の植物。その昔、織田信長がポルトガルの宣教師の希望で伊吹山にハーブガーデンを作る際、ヨーロッパから持ち込まれた中に紛れていたと推測されているそうです。
伊吹山にはヨーロッパ原産の草花が多く、先程の説を裏付けている理由の一つになっています。
日本から見たら帰化植物になる訳ですが、その昔にヨーロッパから渡った種が今でも咲いているというのは、なんとも不思議な気持ちにさせられます。
ちなみにドイツでは至る所で見られる草でして、このような逸話を知らなければ見過ごしてしまう草、——というか一般的にはあまり気に留めないと思いますが——それでも見かけたら、昔にそんなことがあったのだと思いを馳せるのも楽しいのでは?と感じました。
花写真 ポートレート






2021年7月中旬撮影
使用カメラ Nikon D7100
撮影地 ドイツ南西部
基本情報
和名:イブキカモジグサ(伊吹髢草)
別名:イブキカモジ(伊吹髢)
科 属名:イネ科 エゾムギ属
学名:Elymus caninus
ドイツ名:Hunds-Quecke
英名: Bearded couch or bearded wheatgrass
ドイツにおける背丈
50cmから100cm
ドイツにおける開花期
6月から8月
種類
多年草
原産地
英国含むヨーロッパ原産