冬の間は、柳の枝物が大活躍します。
今回はセッカヤナギ(石化柳)を使ったいけばなを紹介します。
目次
いけばな



花材: | セッカヤナギ、ルスカス、アネモネ |
---|---|
花器: | 投入花器 |
花型: | フリースタイル |
セッカヤナギ(石化柳)の生け方
主枝となるセッカヤナギ
セッカヤナギの枝は、しなやかな曲線が特徴的で、風にそよぐような自然な動きを見せます。その美しさを最大限に生かすためには、枝の向きを慎重に選ぶことが大切です。
まず、主材となるセッカヤナギの枝ぶりをよく観察し、最も美しく見える角度を探します。お瓶の近くで枝を立てたり、横にしたり、左右に傾けたりしながら、最も表情が豊かに見える位置を見極めましょう。セッカヤナギの曲線を生かすためには、細やかな調整が欠かせません。
主役となるセッカヤナギの位置が決まったら、さらに2本の枝を加えます。これにより、全体のバランスが整い、構成に奥行きと力強さが生まれます。
アネモネの役割
次に、客枝(きゃくし)としてアネモネを配置します。
アネモネはお瓶の前方にやや傾けて挿すことで、セッカヤナギの曲線美をより際立たせる役割を果たします。アネモネの花の形や色がセッカヤナギと調和することで、全体に柔らかなアクセントが加わり、洗練された印象に仕上がります。
全体の調和をとる葉
ルスカスの葉は、セッカヤナギとアネモネの間に挿して配置します。
これにより、主材同士を自然につなぎ、全体の調和を生み出します。また、ルスカスはセッカヤナギとお瓶を結びつける役割も果たし、作品に一体感をもたらします。
まとめ
セッカヤナギのしなやかな曲線、アネモネの柔らかな彩り、そしてルスカスの葉の調和が重なり合い、一つの流れを生み出します。それぞれの素材の特性を生かしながら配置することで、より洗練されたいけばなが完成します。
枝や花の一つひとつに向き合い、その表情を引き出すことを大切にしながら、いける時間を楽しんでみてください。